しと

久しぶりに練習行ったひろは凄く楽しそうだった。
目だけは開けて寝ている私に練習の話をずーっとしていた。

「やっと最後にタカリペアに勝てた」
「17-16で森本に負けた。ちくしょーちーっちーっ」
「かよは常に見ていないと久しぶりは怖い」
「あかねが相撲大会に出る」てな感じ。

その後はブロックの手の形見てて。と目を開けてるだけの私に話続ける。
それでもワクワク感は伝わり、私も早く復活してバレーしたいと思った。


ワクワクしたまま寝たので、朝も気持ちがいい。
車庫で今日の仕事分の材料や道具を段取りしていて、
ここしばらく置きっ放しのドラマジバックを手にした。

「忙しいすぎて車庫に放置しすぎた。
  中にゴミあるかもしれないから開けてみよー」と無邪気に開けた。

中でカサカサと動き回る黒い影。

うわぁぁぁ〜‼︎‼︎←実際にはビックリしすぎて声も出なかった。

「パターン青‼︎使従だ!」
その一声で、ひろがピーカブスタイルになる。
プチぶりごが3機カバンの中にいる。

「ぁぁぁ〜カバンのチャックを閉めろ」と遠くでひろが叫ぶ。
私の手はブルンブルンしてチャックが閉まらない。
逆に「うああ」の叫びと共にカバン逆さにして中身を車庫前道路に全てぶちまいた。

もうやるしかない。
3機を一気に落としてやる!

だがバターン青はカバンにしがみついているのか落ちてこない。
スッゴイ遠くて高い所から覗くと中で動いている。
メッチャ怖い。黒いカバンの奥は異次元空間。

「こんなもん出せるかぁ〜!私はチャック閉めれるぞー!」と叫び
カバンのチャックをヘッピリ腰で閉め、そのまま土嚢袋に放り込み、
ついでに、共に生息していた空気入れ、筆記道具、テープなども全部放り込み
車に乗せて産業廃棄物として捨てさった。

本当に怖かった。

って事で、ドラマジの皆さん、私ドラマジバック捨てました。