ダイヤ

ひろの初老の厄年の時に、私の猫が死んだ。
ツンデレの私好みに育てあげてあった。
死んだ時に落ち込んで落ち込んで、どんな形でもいいからダイヤに会いたい。
と思っていた。

しばらく時が経ち、仕事でバイトさんを探しまくっていた。
我々の業界で経験者を探すのはかなり難しい。

そして、痩せた毛にツヤのない色白の男性と知り合った。
設備の仕事は出来るし機械も乗れる。
「こいつだ!」と思うより、風貌はダイヤだ!

「ひろ!ダイヤだ!」と紹介した。
「ダイヤです」とおっちゃんも言っていた。

「ダイヤ!現場内でタバコはダメだよ。大丈夫?」と聞くと
「福井で特別な訓練受けてきたからタバコは大丈夫」と何か不思議な
返事をするけど可愛いダイヤの生まれ変わりだから気にもならない。

福井弁を話すが、私にとっては「ダイヤが言葉話たらこんな感じだったんや」と
微笑ましく思えた。

「ダイヤダイヤ」と可愛いがっていたが、やがて
「資格も取れたし、就職するわ」と去って行った。
嫁に出した感じだった。


今は、「バレーがしたい」と54歳にして言って来たから
○徳に放り込んだ。
「ちゃんと練習行くんだよ」と短パンもあげた。
可愛いダイヤが返品されたら大変だ!と○徳の練習に顔を出した事もある
(ほぼ運転出来ないのに無事たどり着けた)
○徳が女子貸して欲しい。と言ってきて、ぴっかよとセイを渡す。

今日も「昨日の練習で…(まず昨日は練習日ではない)暑いんよ。
汗が出てシンドイんやけど、どうしたらいい?」の電話。
「業務用扇風機を持っていけ。皆も喜ぶ。私も持ち込んでいる」と教えてあげた。

「試合に出たいけど、下手くそで一緒に組む人に悪くて。
  僕の出来る事は練習に行く事やし、そのことで貢献したい」と言っていた。
可愛いダイヤが試合出たいと言ってる。
「よしわかった。私が一緒に!」との言葉が出ない。
すまんダイヤ。
やっぱりフリーが好きなんやわ。